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院長コラム:タバコをやめよう(7)

タバコをやめよう(7)

以前は禁煙にかかる費用は全てが自由診療といって健康保険がききませんでした。2006年4月から、下記に記載しています一定の基準を満たす患者さんであれば禁煙治療に関しては保険が適用されるようになりました。2013年12月現在で全国14800の医療機関で禁煙治療が行われており、当院もその中の1つです。保険診療が可能な一定の基準とは?

  1. 患者自身が禁煙を望むこと
  2. ニコチン依存用スクリーニングテストが5点以上
  3. 1日の喫煙本数X喫煙年数=200以上

これらの基準を満たせば保険診療での禁煙治療が可能となります。

現在、禁煙治療と言えば大きく分けて3つの方法があります。

  1. 禁煙補助薬(チャンピックス)を使う方法
  2. ニコチンパッチを使う方法
  3. ニコチンガム(薬局で購入する)
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チャンピックス

何れの方法にも一長一短があります。禁煙補助薬メリットは、使用方法が簡単でニコチンを含まない製剤である点で、デメリットは急にタバコを吸いたい突然の欲求に対処できない点です。

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ニコチンパッチ

一方、ニコチンパッチメリットは使用方法が簡単で、安定した血中濃度を維持することができます。デメリットとしては、汗をかいたり、皮膚のトラブルをおこしやすいことだと言われています。

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ニコチンガム

ニコチンガムメリットは医療機関を受診せずに、直接薬局などで購入できることと、前記した2つの薬剤が突然の吸いたい欲求に対応できにくいのに対し、ニコチンガムはガムを咬むことで対応できることです。ただし種類が大変豊富で値段も大きくバラツキがあるため、どれを選んでいいかわかりませんし、医療機関を受診しなくていいため、禁煙へのアドバイスがうけられないというデメリットがあります。

禁煙治療の費用は、基本的には12週間で5-6回受診していただき、薬剤費もあわせての自己負担額が3割負担の患者さんで18000-20000円程度と考えられます。1日1箱(430円のタバコ)吸う人の場合のタバコ代は36000円かかるわけですから、禁煙治療は明らかにタバコを吸うことに比較して安くなる計算です。

当院では主に禁煙補助薬での禁煙治療を行っています。毎年30人程度の禁煙治療を行っていますが、概ね70%は禁煙に成功されています。他の医療機関でも概ね7割前後が禁煙できているようです。禁煙できる人の特徴は(1)禁煙する意思が大変強い人(2)家族が応援している人(3)医療機関を定期的に受診する人というのが特徴のようです。是非喫煙者の皆さん禁煙治療を始めませんか?