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院長コラム:てんかんについて(2)

てんかんについて(2)

てんかんは脳の神経細胞が異常に興奮することによって、様々な発作をきたしてしまう慢性の脳の病気です。有病率は大変高く、報告者によっては差はありますが、人口100~150人に1人がてんかんをおこすと言われ、神経系の病気では最も多い疾患であり、決して珍しい病気ではありません。

てんかんは、発作が全身に及ぶか身体の一部分かによって全般発作部分発作2つに分けます。

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全般発作 : 意識障害を伴い、全身の筋肉が持続的に収縮する強直性けいれんと、全身の拮抗筋が交互に収縮するために身体がガクガクする間代性けいれんとがある。

部分発作 : 意識障害はなく、四肢の一部のみにけいれんがおこる。 ただし部分発作が全身へ波及して二次的に全般発作へ移ることもある。

また、これらのてんかん発作を原因から2つに大きく分けることもあります。

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症候性てんかん : 脳腫瘍や脳挫傷などの脳に原因があっておこるてんかん

特発性てんかん : 脳に異常がないがてんかんがおこるもの

てんかんと言っても症状は様々で、所謂「ひきつけ」と呼ばれる大きなものから、口をモグモグするだけのものや、一瞬だけ意識を消失するものなど発作にはいろいろなタイプがあります。診断は専門医を受診していただき、発作時の状態の詳細な問診・CT・MRI・脳波などを用いて正確に行う必要があります。

特に大人になってからおこるてんかんには、脳に器質的な異常(脳腫瘍・脳動静脈奇形など)があっておこる症候性てんかんの可能性も多く見られますので、大変注意が必要です。

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