池田脳神経外科

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風邪

風邪(3)

前回から説明しておりますが、風邪=副鼻腔炎(鼻症状)+咽頭炎(のど症状)+気管支炎(胸症状)です。今日は副鼻腔炎(鼻症状)について説明します。副鼻腔炎の症状は、当然鼻汁・鼻づまりということになります。風邪をひけば、多かれ少なかれ鼻症状がつきものです。

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上のMRIが正常の患者さんで、右側が副鼻腔炎をおこした患者さんのMRIになります。目と目の間の部分が正常であれば黒い小さな部屋がいくつも見えるわけですが、副鼻腔炎では黄色い矢印で示しましたように、炎症をおこして全体的に白っぽく映っています。それが副鼻腔炎といわれるものです。症状としては、皆さんも経験されたように鼻づまり・色のついた粘りっ気のある鼻水がでたり、顔面が紅潮したり、痛くなったり、発熱したりします。

このような副鼻腔炎の原因の多くはウイルス性で、細菌性であることは大変少ないようです。ですから細菌感染症に使う抗生物質を使うこともあまり多くはありません。抗生物質を使わないといけないケースは、下記の2つのケースの時などに限られます。

  1. 症状が1週間以上持続し、頬周辺の痛みが強く、色のついた粘りっ気のある鼻水が持続する。
  2. 頬周辺の強い痛みに加えて・腫脹・発熱がある。

それぞれの鼻症状に対して使う薬を下記にあげてみます。

(1)抗生物質
(サワシリン)
(2)抗アレルギー剤
(ディレグラ)
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(3)蛋白分解酵素
(エンピナース・ムコダイン)
(4)漢方薬
(小青竜湯・葛根湯加川弓辛夷)
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抗アレルギー剤は鼻炎などで使われるように鼻の炎症を抑えます。蛋白分解酵素は鼻水を出しやすくする効果があります。漢方の小青竜湯(しょうせいりゅうとう)は鼻水・鼻閉・くしゃみなどに効果があり、葛根湯加川弓辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)は鼻づまりに対して効果のある漢方薬になります。

ここで薬の写真はだしていませんが、オノン・キプレスも鼻水を抑えるのに効果がある薬です。鼻づまりが強ければ点鼻薬を使うこともあります。