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院長コラム:Hibワクチンについて

Hibワクチンについて

Hibワクチン(ヒブワクチン)というのは、インフルエンザb型菌のワクチンのことです。よく冬に流行するインフルエンザと間違えられるのですが、冬に流行するインフルエンザはウイルスによる病気で、Hibワクチンの場合はインフルエンザb型というによる感染症のワクチンです。

インフルエンザ菌は日頃は大人しく我々の鼻の穴の中にいたりするのですが、抵抗力が落ちた時に病気を引き起こします。インフルエンザ菌には6つの種類があって、それぞれ引き起こす病気に違いがあります。その中でb型菌が極めて悪質で、5歳以下の髄膜炎でインフルエンザ菌が原因の場合には95%以上がb型菌が原因菌です。ですから、その髄膜炎を予防するワクチンをHaemophilus Influenza bの頭文字をとってHibワクチン(ヒブワクチン)と呼んでいます。

院長コラム:Hibワクチンについて

インフルエンザ菌による髄膜炎は我が国でも増加傾向にあり、1年間 に600人の患者さんがでていると推定されています。その約5%死亡し、約25%後遺症(聴覚障害・てんかん・運動機能障害など)が残るという非常に予後の悪い感染症です。この病気になるのは右上のグラフのように殆ど5歳以下で、1歳代の幼児が半数以上を占めています。


ですから、このHibワクチンの接種については

  1. 生後2ヶ月以上7ヶ月未満の場合:通常3回を、いずれも4-8週間の間隔で皮下に注射します。その後1年の間隔をおいて、もう一度皮下に注射することで免疫を獲得します。
  2. 生後7ヶ月以上、12ヶ月未満の場合:通常2回を4-8週間の間隔で注射し、更に1年の間隔をおいて、もう一度皮下に注射することで免疫を獲得します。
  3. 1歳以上、5歳未満の場合1回の皮下注射で免疫を獲得します。

このワクチンは保険診療ではなく、自費診療になり、18400円いただいております。