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院長コラム:腰痛について(3)

糖尿病について(1)

2007年の国民健康・栄養調査によれば、日本には糖尿病が強く疑われる人が約890万人、その可能性が否定できない人が約1320万人、併せて約2210万人の患者さんが存在しているとされていて、昭和30年と比較しますと平成15年には31.5倍と急激に増加しています。当院のような脳神経外科の診療所でも、約40人程度の糖尿病の患者さんが治療を行っていて、決して稀な病気ではなく、年々患者さんは増加しています。糖尿病はあらゆる年齢層で発症する疾患です。また、自覚症状に乏しいことから患者さん自身の危機感を欠き、初診時には既に症状がかなり進行しているケースも見られます。また、糖尿病を一旦発症すると男性は9歳、女性は13歳寿命が短くなるというデータもあり、大変怖い現代病です。

ある報告によりますと、下の図のように糖尿病は、同じ生活習慣病でもあります高血圧高脂血症に較べてコントロールがうまくいっていない患者さんの割合が多いのが特徴です。治療がうまくいかない原因としては糖尿病の治療が薬物療法だけでは決してうまくいかない病気であり、食事療法や運動療法などが治療に占める割合が多いからです。

院長コラム:糖尿病について(1)

糖尿病になる本当の原因はよくわかっていませんが、なりやすい因子がいくつかあります。我々はそれを危険因子と呼んでいて、(1)加齢 (2)家族歴や遺伝子 (3)肥満 (4)運動不足 (5)ストレスなどがあげられています。年齢が上がりますと細胞の代謝が低下し、中年太りというように、おなかに脂肪がたまるなどして肥満になりやすくなります。下の図のようにBMI(肥満の程度の指標)が上がれば上がるほど、糖尿病の割合が増えるようです。

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