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院長コラム:むずむず症候群

むずむず症候群とは

院長コラム:むずむず症候群

「むずむず脚症候群」とは、じっと座っている時や寝ている時などに、脚が「むずむずしたり」「かゆみがでたり」「ほてる」といった不快感や異常感覚がおこったり、「脚が動かしたい」という強い欲求が現れる病態をそう呼びます。

歩いたり、脚を曲げ伸ばしたりするなどの運動によって一時的には楽になりますが、運動をやめると再び症状が出現するために睡眠を妨げる大きな原因になったり、日中活動の低下や・うつなどの症状をおこしたりします。

むずむず症候群の人口

わが国では人口の3~4%の方が「むずむず脚症候群」になっていると推定され、決して珍しい病気ではありません。しかし、一般の方だけでなく我々医師の間でもあまり知られていないために、多くの人が適切な治療をうけることができずに苦しんでいると考えられています。

「むずむず脚症候群」は40歳以上の中高年、特に女性に多いと報告されています。

不眠症患者の10人に1人の割合で「むずむず脚症候群」の人がいると言われています。

原因

原因はまだ明らかにされていませんが、脳内の神経伝達物質の一つであるドーパミンの機能低下による運動障害のひとつと考える説が有力です。

「むずむず脚症候群」の約80%は原因が明らかではない一次性のむずむず脚症候群ですが、約20%は原因となる病気や身体条件、誘因が疑われる二次性のむずむず脚症候群と言われています。妊娠中、鉄欠乏性貧血、葉酸欠乏、ビタミンB欠乏、慢性腎不全(特に透析中)、胃切除後、うっ血性心不全、関節リウマチ、多発性神経炎、パーキンソン病などがむずむず脚症候群をひきおこす原因と考えられています。

また、一部の抗うつ剤、バルビタール系薬剤の離脱期、カフェインなども誘因としてあげられています。

治療

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治療としてはパーキンソン病で使用する薬剤や抗てんかん薬、抗不安剤を使ったり、睡眠導入剤などを症状に応じて使用することで、症状が改善することが多いようです。

上記のような非常に特徴的な症状を呈する病気ですので、症状にあてはまる人は「むずむず脚症候群」の可能性が高いと思われます。 是非一度ご相談下さい。