池田脳神経外科TOP > 院長コラム:キズの治し方(1)
キズの治し方(1)
写真のような経験はありませんか~?
- ガーゼがはがれない。
- ガーゼをはがすと痛い。
- ガーゼをはがすと血が出る。
縫合するような傷でなければ家庭でキズの手当をすることは決して珍しいことではないと思います。以前でしたら(今でもかもしれませんが、、、)オキシドールやイソジンなどで消毒して、ガーゼをかぶせてというやり方が一般的だったと思います。
しかし、この10年ほど前からはキズの治し方も随分様変わりしているのを皆さんご存じでしょうか?
皮膚の外傷(擦過創、挫創、裂創、熱傷)の治療とは表皮再生をいかに促すかということが大事な事になります。つまり、表皮再生を遅延させる行為は間違った治療ということになります。ですから、消毒しますと表面の損傷が強くなるので治るのに時間がかかることになります。
キズ治療の三大原則
我々はキズ治療の三大原則として
- 創は消毒せず、水道水でよく洗浄する。
- 創は乾かさないように被覆剤で覆う
- 毎日包交しない。
このような原則を守りつつ治療しますと以前の治療に比較して
- 明らかに早く治る。
- 包交の回数が減る。
- 包交時の痛みが減る。
- 患者さんの金銭的、時間的な負担が減る。
とうことになります。来月は具体的な患者さんの治療例を呈示して更に話を進めていきたいと思います。