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院長コラム:パーキンソン病について(2)

パーキンソン病について(2)

パーキンソン病の原因はドパミンという物質を作り出す中脳(右の写真)の特定の部位の神経細胞が減少するためにおこると言われています。

写真の左側が正常の患者さんで、右側がパーキンソン病の患者さんですが、パーキンソン病の患者さんでは、正常に較べ矢印の部分がぼやけています。これは、その部分の細胞が減っているからです。右の図のようにある程度、中脳のその部分の細胞が減ってしまうと発病すると考えられています。

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パーキンソン病の治療

治療としてはお薬を使った治療が一般的です。不足している神経伝達物質のドパミンを補充するほか、ドパミン受容体機能を促進する薬物療法が中心となります。ほぼ一生涯、神経細胞が減少していくために治療がいったん開始されれば、長期の薬物服用が必要になります。

ところがパーキンソン病では内服治療中にも種々の副作用や問題症状が出現することがあります。薬で症状を改善することはできますが、原因となっている脱落・変性した神経細胞を増やし若返らせることはできませんので、お薬を増量したり、変更したりしながら症状が悪くなるのをおさえていかなければなりません。

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パーキンソン病の手術

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パーキンソン病では数は非常に少ないのですが、手術を行うケースがあります。これは病気そのものを治してしまう手術ではありません。薬による治療やリハビリテーションを一緒に行いながら、日常生活を改善させるのが目的の手術です。

右の絵のように前頭部の骨に一円玉程度の穴を左右にあけて、脳の深い部分に、細くて柔らかい電極を正確に差し込んで固定し、不整脈の患者さんが使うペースメーカーによく似た形の装置を胸の皮下に埋め込んで電極とつないで治療する方法です。あるゆる病院で一般的に行われている治療ではないので、手術が必要なケースでは、この治療を専門にしているような病院で行われています。パーキンソン病全体の患者さんのごく一部しか手術の対象にならないのが一般的です。